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zoom RSS 読書感想(追い風ライダー)

<<   作成日時 : 2012/11/17 23:42   >>

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自転車乗りを主人公にした5つの短編小説。
事故で夫を亡くした女性が、夫のブログに残されたコースをたどる話に始まり、ホステスに自転車乗りと見抜かれた男の話まで、登場人物を微妙に重ねている。

もちろん、自転車乗りにはうなずけたり共感できる記述は多い。
最終話を除いて東京近郊のコースを軸に話を展開しているのも面白い。
もちろん、そこを走ったことのある人ならより楽しめるだろう。

自転車を通して悩み、変わっていく主人公たちの人生が考えさせられる。
仕事に悩んでいるなら、「旧友の自転車屋」が良いだろう。

「これで食っていけるか」じゃなくて「これで食っていきたい」と思える仕事に就く事が大事なのだと説く。

私は最終話「さとうきび畑」が好きだ。

仕事の接待で行った店で、ホステスに自転車乗りでしょと見抜かれ、今度走りに行こうと誘われた主人公とホステスの奇妙な朝練に始まり、二人はやがて、身の上話をするようになる。
なぜ主人公はレースをやめたのか、なぜ彼女は東京でホステスをしているのか。
「なんとなくで諦めちゃだめだよ。」
と彼女は言う。

そう、誰でも「なんとなく」で諦めていることが多いんじゃないかと思わせる。

そして何とも爽やかで晴れ晴れしい結末へと導かれていく。
久しぶりに何とも素敵な読後感を与えてくれる小説を読んだ気がする。


冒頭にも書いた通り、この5つの短編は少しずつ登場人物が重なっている。
そんな事を私も経験している。
10数年前にクロスバイクを買って自転車趣味に入った私だが、その頃知り合った人たちと、10年以上のブランクを経て、最近知り合った自転車仲間の知人として再会するという事が有った。

自転車の行動範囲の広さがそうさせるのか、そんな不思議な「縁」も自転車は与えてくれる。

自転車乗り必読の小説であろう。


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